近代のイタリア料理

トマトの到来によって

古代ローマの下h……、特徴的な食文化から流れてきているイタリア料理ですが、中世に登場したトマトの存在により国内はもちろん、欧州各地へと伝播されていきました。その時に代表的な料理として広く知られるようになったのが、トマトとスパゲティを利用したものだ。定番中の定番といえるスパゲティ料理といえるでしょう、日本でもトマトの活用した様々なソースを絡めたスパゲティがありますが、それもこれも全てイタリアのおかげであると言えるでしょう。ですがトマトを食材として利用するまでにも、その影に隠れた血の滲むような努力が秘められているのを知っているだろうか。

現代で生産・販売されているトマトはすべて自然発生して生み出されたものではなく、品種改良されて人工的に作り出されたものとなります。そう、最初こそ観賞用などという扱いをされていた点から気づいていた人もいると思いますが、まともに食べられるものではなかったのです。それこそ毒だから食べてはいけないと言われるような、それこそトマトという植物の実が毒を孕んでいるのではないかと疑われるほどに。しかしそれも品種改良が推し進めることにより、現在の酸味と苦味が絶妙なバランスとなっている食用野菜へと進歩したのです。

そんなトマトとスパゲティが巡りあったのはある意味、赤い糸だったのかもしれません。そんなトマトをベースとしたソースであるスパゲティが登場したことで、代名詞といえる料理が誕生したイタリア料理ですが、ただスパゲティだけに使われるだけでなく、『パスタ』に応用する文化が広くなっていったのもこの頃からだ。

パスタとトマト

最初の項目でも説明しましたが、パスタというのは日本的なスパゲティのことを指している言葉ではなく、イタリアにおいてはスパゲティを始めとした、主に穀物を活用して作り出された食べ物全てを指しています。その中にはピザも含まれており、実に多種多様な使われ方をしています。その中でも広がったのがスパゲティとなっています。少しパスタというものの歴史について紐解いてみる、それを知るためにはまず歴史を順々に遡って行くと、パスタの歴史についても簡単に触れておきたい。

パスタと呼ばれる料理が登場するようになってくるのは12世紀頃の話、この頃になると手打ちパスタの原型となる食材が生み出されるようになり、そしてそれから2世紀という時間を経ることでパスタの生産業者が出現するなど、家庭料理としても、高級料理としても、それらを様々な形で応用されていったのです。後の学者曰く、

イタリア料理におけるトマトの採用は当時の甘酸味、甘辛味など多数の調味料を忘却の彼方へ追いやるほどの偉大な革新をもたらした

そのようにまで言われている。言い過ぎでもなく、事実であると肯定してもおかしくない問題といえるでしょう。実際、イタリア料理がなければトマトを品種改良して使うという発想もなかったため、功績は大きい。

ただ食べるだけではなくなる

近代のイタリア料理の特徴はまだある、この頃になるとただ食べるだけが料理ではないという考え方が生み出されて行く時期となります。その代表的な起源としてあげられるのが農民と貴族、それぞれが食す料理を融合させるという取り組みだ。中々斬新といえるでしょう、何せそれまで邂逅することもないまま独自の文化を形成し続けていたイタリア料理、貴族と農民という隔たりがある中での行動にはそれなりに勇気が言ったはず。それを行った料理研究家も大胆なことをするものだ。

そんなイタリア料理も近代になればただ作って食べていればいいという考え方ではなくなり、食べた人が心身健やかになれるようにと健康を意識したした食事提供を理想とする取り組みがなされていきます。またそうした研究成果は書籍としてまとめられていきますが、その中にはただ料理のレシビだけでなく、食事に使用されている食材と健康との関係性を研究した書物が作られるようになっていった。

食べた人が健康になれる、食べるにしても健康になれるような、そんな料理ができるようにという願いが込められている。本当のイタリア料理を研究し、シェフとして活動している人たちの理念などが崇高されるべきものであり、きちんと形として成し得ているのだから凄い。それだけこだわりが強く、また料理というものが人に与える影響をきちんと見ているのが見て取れる。近代になるとそんなイタリア料理がまた一歩前進した、そういうことになる。